刺絡、そしてカッピングのことを少し。
刺絡
兵庫陶芸美術館(丹波篠山市)で開催中の「恋する古伊万里―かたちとデザインの魅力―」へ行ってきた。
江戸時代に生み出された伊万里焼(いわゆる古伊万里)を現在の私たちがみても、
「これいいね~かわいい!」と思える器がたくさんあって、なかなか楽しめた。
隣にいた20代ぐらいの女性たちも「かわいい~!!」を連発していたのが、とても印象的だった。
さて、いわゆるカッピング(ドライカッピングといわれることもある)は鍼灸院だけでなく、
エステサロンなどでも行われている。
これは吸い玉を使って皮膚は吸引するが、鍼を使用しないこと、また血液を引っ張らないためである。
一方、刺絡は流れが悪く滞った瘀血(おけつ)を専用の鍼や吸い玉などを使って、
皮膚から取り去る療法のことをいう。
吸い玉を用いる場合、陰圧状態で血液を吸引するので、ウェットカッピングとよばれることもある。
なお、刺絡は瘀血を取り去るので、血のめぐりの改善を促し、回復力アップにもつながる。
また、即効性や施術の持続性にも好評な治療法である。
井穴刺絡といって、手足の指先にあるツボから瘀血を取り去ると、途端に手足がかゆいと
言う人がいるが、これは末梢循環障害の改善を助けるためである。
それゆえ、治療後、ピアノを弾く手がとても軽いと喜ばれたりする。
また急に背中が痛くなった人に刺絡をしたところ、治療後触られても、どこが痛かったのか、
分からなくなったということがあった。
もちろん個人差はあるが、急性のものは慢性の痛みより効果が表れやすいと感じている。